Ambrose College

Ambrose College - アンブローズ・コレッジ

イングランド南東部オックスフォードシャーに位置する全寮制私立中等学校【パブリック・スクール】。英国の伝統的な10つの名門寄宿学校の一つに数えられている。
上流階級や近隣諸国の富豪の子息たちが多く通っているが、奨学生制度により、貧しいが優秀な子供たちの為の道も開いている。王侯貴族や首相を数多く輩出していることでも有名。他国からの留学生も広く受け入れる方針をとっているのも特徴である。

広大な敷地を有し、荘厳な建築の校舎、いくつにも及ぶテニスコートやグラウンド、乗馬場やゴルフ場、礼拝堂等の設備も構える。

宗教教育と運動競技を重視し、ノブレス・オブリッジを重んずる紳士の育成を第一としているものの、全寮制という閉鎖空間である為か上下関係の激しい風習も色濃く見られる。生徒間の同性愛行為が無いとは言えないのも現状であり、判明した場合は即放校処分となる。

バラの花と深い関わりがあり、校章や寮のシンボル、立派な薔薇園を有しているところなどに影響が見られる。

卒業後の主な進路は、オックスフォード大学やケンブリッジ大学等への進学、就職、陸軍志願、海外へ研究・就職・留学などがある。


History - 沿革

バラ栽培で成功を収めていたバラ農家の寄付によって1564年に創立された。バラと関わり深い由縁はここにあると言われている。当初は地元の男子の教育のため設立された無月謝学校だったが、次第に中上流階級層の子息が多く通う名門校となった。創立当時、学費無料の40名の生徒を入学させ始まったことから現在も奨学生を40名と定めている。


Members - 構成

生徒数は1935年現在約400名。校長(1名)、副校長(1名)、牧師、教頭、助教師、使用人等から成る。生徒は奨学生(定員40名)、自費生(約350名)。


Form - 学級

13歳で3年級に入学し、約5年間在籍する。在学は18歳まで許される。入学・卒業年齢には個人差が出る場合もある。学年・年齢に拘らず全ての生徒はラストネームで呼び合うことが規則である。

学級【フォーム】は3年級、4年級、5年級、6年級に分かれている(1年級・2年級はその前の準備学校【プレップ・スクール】での扱い)。
最上級である6年級は別名・校長学級とも呼ばれ、校長が責任を持って担当し卒業させる学級である。6年級には平均2年間在籍する。

自身のレベルに合った学級で勉強させるため、また、生徒たちの向上心を高めるために能力進級制を採用しており、教科によっては様々な年齢の生徒が在籍していることもある。中には飛び級や落第をする生徒もいる。


House master - 寮教師制度

寮教師【ハウス・マスター】。生徒たちと寮で生活を共にし、寮生全員の日常生活の世話をする。生徒の寮教師(所属寮)は両親との相談の上で決められる。家族の一員として寮生との距離を近く持ち、堅信礼の準備等も行う。


Tutar - 個人指導教師制度

入学時に生徒は古典教師の中から個人指導教師【チューター】を選ぶ。生徒は毎日個人指導教師の学習指導を受ける。父母との連絡も個人指導教師がとる。1人の教師が担当する生徒数に制限は無いが、大抵50人までを担当している。


Fagging - 当番下級生制度

上級生の身辺の雑用を、当番下級生【ファッグ】とした同寮の下級生が担う慣習。上級生をファッグ・マスター、下級生をファッグ・ボーイと呼ぶ。靴磨きや制服のアイロンがけ、軽食や紅茶の用意等、雑用の内容は多岐に渡る。特定の上級生の当番に当てることで、下級生をいじめなどから保護できる予防策でもある。